日本剣道具製作

研ぎ澄まされた感性と技術を持って
繊細な美しい防具を作っております

先人から受け継がれた技術は、職人達の手によって工夫・研究が行われ、より優れた防具へと改良されております。一つの防具を作り続けて30年以上になる熟練の職人や、「この仕事に携わって15年、まだまだ勉強中」と緻密な刺繍をする職人。革の表面をやさしく撫でながら、「目に見えない傷や起伏も見逃さない」と、自信を持つ職人。

このような経験豊富で、感性の磨かれた職人達の手によって作られた防具は、安全で使いやすく、凛とした美しい形をしております。剣道防具は、面、胴、甲手、垂、全てが身を守るためのものです。まずは安全を第一に考えての工夫や研究は日々行われ、日本人ならではの感性と細やかさで、丈夫で長持ちすること、動きやすいこと、素材の軽量化や衛生面などの工夫が行われております。 

弊社の武道具は大半がオーダーメイドです。

素材調達から製造までの全ての工程を国内で行っているため、アフターケアなどのサービスも柔軟に対応できます。

熟練した職人が作る耐久性機能が抜群の武道具を、いつまでも大切に使っていただき、剣道に励んで下されば幸いに存じます。
長年の経験を積んだ職人だからこそ分かる、面の形作りがあります。

お客様の顔の形、耳の形やアゴや頭の出っ張りなど、微妙な形を緻密に測り、わずかな弛みもなく面を作っています

わずかな弛みは衝撃を強く受けるため、頭や顔にぴったりフィットしなければなりません。微妙な形の製作に熟練の職人技が生きてきます。
また、お客様から頂戴したご意見も、工夫・改善に活かし、さらに洗練された面を作るように努力をしております。

ひと目では糸で刺してあるのがわからないほど、細かな刺繍です。
革に刺した刺繍は大変美しいのですが、それは何よりも安全面を考えた緻密な作業なのです。
見た目には分からないような起伏、傷などに気を付け、革が体にやさしくフィットするように刺していきます。そして使用者の動きを妨げないよう、注文されたお客様の体の動きや体型を考慮して作っていくことが、最も重要なのです。
また、手刺しのため針を使いますので、検品・検針は徹底し、品質管理に万全を期しております。
甲手を作る上で一番手が掛かり、また大切な箇所でもあるのは「握りの中の甲」の部分です。綿や鹿の毛を甲の部分に詰めていくとき、固まりができないように型に入れて「たたき」を行います。木でコンコンと中の詰め物が馴染むように時間を掛けて叩いていきます。竹刀を握るときの使い勝手は、お客様によって違いますので、注文もそれぞれ違ってきます。固め、柔らかめと、その細かな注文を熟練の職人たちが受けて、一つ一つ丁寧に作っていきます。

長く使っていただいて、傷んだら修理にお出しください。作った職人本人が修理を行います。職人たちには、お客様から「使いやすかった」、「手に馴染んでとてもいい」などの声を聞くことが何よりも自信と励みになるのです。

お客様からは寸法はもちろんのこと、材質、中に入る材料まで詳細なご注文が寄せられ、そのご注文に添った製品を忠実に丹念に仕上げていきます。
一つの垂に何人もの職人たちが携わっていきますが、職人達は一つ一つの製品に深い愛情を注いで作っております。

職人は自分が作ったと分かる垂が修理で帰ってきたとき、長く使って頂いたのだと、あらためてこの仕事に従事していることに誇りと自信を持ちます。